執筆 | framingoforest | インスタグラムはこちら |
オイルランタンに興味を持ったきっかけ
今回は記念すべき第一回目の寄稿ということで、僕がどのようにランタンに出会い、その魅力の虜になっていったのか、その道のりを綴りながら、ランタンとグローブ(火屋)の魅力について伝えてみたいと思う。
キャンプをしようと最初に言いだしたのが僕か妻かは定かではないが、キャンプ道具の購入からキャンプ場の予約まで全て妻任せだった当時、ランタンなんて明るければ何でも良いという感覚で電池式のLEDランタンを使っていた。そんなある日、友人がキャンプでコールマンのランタンに火を灯している姿を見て、カッコいいなと思ったのがオイルランタンに興味を持ったきっかけだった。
ランタン沼に片足をつっこむ
最初に買った加圧式オイルランタンはコールマンのModel635b(復刻版)だった。デブっとしたグローブとメッキのタンクというマッチョなスタイルに惹かれ購入した。
元々アナログなギアが好きだった僕は、ポンピングで加圧して気化させたガソリンをマントル内で燃やすという仕組みの虜になった。キャンプでは夕方になると、僕はランタンの準備をし、妻がご飯の支度をするという役割分担ができたのもこの頃だった。
手間を愉しむランタンたち
キャンプに行く回数が増えるに連れて、ホワイトガソリンの燃料代が気になりだした僕は、燃費の良いケロシン(灯油)ランタンに関心を持つようになり、プレヒート(余熱作業)にも面白みを感じてコールマンから始まりペトロマックスやヴェイパラックス、オプティマス等、メッキタンクのランタンを中心に次々と買い集め、いわゆるランタン沼に片足を突っ込むようになる。
カスタムグローブ(火屋)という選択肢
ランタンは通常、タープ下全体を明るく照らすメインランタンとテーブルやキッチンで手元を照らすテーブルランタン、そして寝床では安全なLEDランタンと、キャンプでは3種類用意するのがセオリーだが、テーブルランタンに関してはピンとくるものにあまり巡り合っていなかった。
そんな中、たまたまInstagramを見ていると、とても綺麗なルミエールランタンを見つけ、目が釘付けになった。直ぐにアカウントを探し出しDMをしたのが「iwatadenki」との最初の出会いだった。(Instagramで知らないアカウントにDMをしたのはこれが初めてのことだった)連絡を取ると、岩田さんから『安いものではないので、実物を手に取ってもらい、もし気に入ってもらえたら買って欲しい。よかったら一度店に見に来ませんか』といったことを言われ、翌週に世田谷のお店に遊びに行くことになった。
ガラスのクオリティに驚愕
お店に着くと、岩田さんは耐熱ガラスの種類や品質について、また、職人さんがグローブを作る工程や塗装技術についてまで、色々なグローブを見せながら丁寧に説明してくれた。
以前、Amazonで買った安物のカラーグローブを何個か使っていた僕は、「IWATADENKI」製品のガラスの透明度や塗装の色味を見て、素人目ながらも、そのクオリティの良さをすぐに理解できた。ハンドメイドだから生産数に限りがあり、しばらく待って欲しいということだったが、お願いして展示用サンプルをいくつか譲ってもらい、ウキウキした気分で帰宅した。
透明度が高く、メタリックな輝きももつグローブはとても上品で、その温かい灯りはキャンプの夜をより素敵なものにしてくれた。ヨーロピアンアンティークの様な趣があるグローブなので、アウトドアだけでなく、アーバンスタイルにも違和感なく溶け込む。キャンプでちょっと残ったガス缶を使って、自宅でランタンの灯を愛でながらお酒を飲む時間は、疲れた夜のリラックスタイムになった。
ランタンとグローブの主従逆転
当時、Petromaxのhl1は所有していたが、基本的にハリケーンランタン(ストームランタン)の雑貨っぽさが好きになれなかったのだが、「iwatadenki」のアンバーグローブに交換すると全くの別物のランタンになることを知る。
この頃からグローブに合うオイルランタンを探すといった主従逆転が起き、グローブに会うランタンを探すようになり、趣のあるヴィンテージランタンも取り入れるようになった。今では温かみのある琥珀色の灯りに魅了され、日常使いのランタンのほとんどに「iwatadenki」のアンバーグローブを装着されている。
カスタムグローブの選び方
スタムグローブでお勧めの色を聞かれることが多いのだが、好みは人それぞれだから、最初にピンと来たものを直感で買うのが良いと思う。それでも迷うなら、僕はアンバーをお勧めしている。オーソドックスではあるが、どんなサイトにも自然に溶け込み、普遍的な美しさがあるからだ。
定番には定番たる理由がある。流行りや物珍しさで選ぶのではなく、自分の嗜好に沿って長く使えそうなものを選ぶのが良いと思う。僕も使っているが、LEDランタンの利便性は享受しつつも、まだオイルランタンを使ったことがないという方やグローブのカスタムはまだしたことがないという方は、是非お気に入りのランタンを携え、キャンプの夜を愉しんでもらえたらと思う。